小公女

この歳(34)になってナンですが、この3日ほどで「小公女」を読みました。
いつものごとく青空文庫からデータをダウンロードしてザウルスで読書です。House名作劇場なんぞでTVでやっていたのをちらっとだけ見たことがあるので、結構金持ちの家の少女が寄宿制の女学校(というか礼儀見習い教室?)に入学した後しばらくちやほやされていたが、どのうちに父が事業に失敗し、病気になり、そして死んで不幸のどん底に陥るが、でも私負けないわ、的な話だというのは知っていたのですが、最後はどうなるとか、和訳したのは誰だとか知らなかったわけですよ。

よく見てみると、菊池寛が和訳してるんですね、コレ。

まぁ、最後まで読んでみると「恩讐の彼方に」とか「忠直卿行状記」とかを描いた菊池寛の好きそうなジャンルの話だなぁ、とは思いました。ほかにもいろいろ調べてみたら結構いろんなことしてるんですね。菊池寛って。「アラビアン・ナイト」とか「フランダースの犬」の訳者も菊池寛だもんな(^^;
恩讐の彼方に」は個人的に好きな話だったけど、それ以上に現代日本人に影響を与えるものを残しているよ、この人は。高校なんかで習った文学史とか何をやってるんだって感じです。

ところで「小公女」。仮名遣いなどが改められているところもあるせいか、非常に読みやすかったです。描かれた時代が時代だから、長音の扱いなんかは現代風と違って、いまなら「アーミンガード」とされるところが「アアミンガアド」のような表記になっていますが、ま、でもとってもすんなり読み込めました。

ほう、最後はこうなるのか。

でも1年もTVアニメを続けられるほど話は無かった気がする。TVアニメ作成時には脚本家が勝手な話を挿入しているのかなぁ。

さて、次は「フランダースの犬」でも読むか。これも不幸な少年が最期にルーベンスの絵を見て死んじゃうってことしか知らないんですよね(^^;

といいつつ

鈴木梅太郎オリザニン(ビタミンB)発見についての話を読んでいます。本人が描いているので具体的でよいです。医学界が化学者をなかなか認めなかったことが、歯がゆいですね。文章中で医学界に影響力のある某医師というような人物がことあるごと、オリザニンの効能を否定しているような印象を受けますが、この某医師、森林太郎森鴎外)ですね、きっと。

文学者としては優れた人物なのかもしれないけど、サイエンティストとしてはマイナスの業績を残してます>森鴎外